長野市の青木島遊園地廃止で、子供の声がうるさいというたった一人の住民の苦情によって公園が廃止となったことで物議を醸した問題。
「たった一人のクレーマーが公園を潰した」ことになっていますが、そもそもそんなことってできるのでしょうか。なぜ一斉に皆がそこに向かうのか、それは長野市議・小泉一真氏のツイートから始まったのではないでしょうか。
火付け役は長野市議・小泉一真「たった1軒からのクレームだった」をツイート
【環境バツグンの児童公園をつぶすのに必要なのは、たった一軒からのクレームだった!? 市民の声を聴かせてください!!】
青木島遊園地の件、反響が大きいのでマトメました。#青木島遊園地#子どもの権利条約 https://t.co/9519D3aEwc— 小泉一真:長野市議会議員 (@kazumakoizumi) November 12, 2022
まとめたという小泉一真市議の資料がこちらになります。
- 「子どもの声がうるさい」との一軒のクレーマーの声が発端
- 青木島遊園地が今年12月閉鎖、来年廃止となる
- 青木島遊園地は子供・子育てには抜群の環境
- 隣接する児童センターがクレームのせいで利用が妨げられる
- 廃止理由にクレームの存在は明記されず
- 利用者が少ないのはクレームのためと断言
- 「僕たち、私たちが悪い子だから、遊園地がなくなってしまった」子供を持ち出す
とこのような内容を長野市長である荻原健司市長に発信している風ですが、Twitterですので広く拡散させる意図があったと思われます。
「僕たち、私たちが悪い子だから、遊園地がなくなってしまった」とこどもを泣かせるのか、とありますがそのようなことを言った子供がはたしているのでしょうか。
そしてここで「クレーマー」と断言しています。
クレーマーの意味は「苦情を言う人」とのことですが、今の世の中の印象としては「クレーマー」というと、不当なクレームを言う人であったりモンスタークレーマーのようなものを想像するのではないでしょうか。
確かに苦情はあったのでしょうが、小泉一真市議の印象操作が強いと感じるのは私だけでしょうか。これによりメディアでも一気に取り上げられることとなりネット上でも犯人捜し(クレーマー捜し)が始まりました。
クレーマーが特定される事態に「誹謗中傷へ」
ネット上のクレーマー捜しが始まるとメディアも追いかけます。週刊誌が国立大学名誉教授と報道しました。
そして先述の小泉一真市議はこのようにコメントしています。
こんどは「上級国民」という言葉を使いあおっているようにも感じられます。「上級国民」という言葉には反感を感じる人も多いことから、さらにエスカレートしました。
そして「信州大学教授」ということまでわかってしまい、怒りの矛先がこの教授に集中し誹謗中傷なども多かったようです。
まったく不憫としかいいようがありません。
尚、この教授は公園廃止が決定したことを長野放送の取材に対してこのように答えています。
青木島遊園地とクレーマーのやりとり
信州大学教授だったと特定された男性と青木島遊園地側のやりとりです。
こちらも、先述の小泉一真市議による公開です。
・本日8:00~8:30に送迎に来た駐車中の保護者の車のエンジンが止まっていなかった
・センター設立当初(平成13年)頃からエンジンを止めてほしいと言い続けているが 改善されていない
・通知、張り紙、保護者への声かけをしているというが徹底ができていないので、児童センターの保護者の駐車スペースと、職員の駐車スペースを取り換えてほしい
7/21(水)9:20~10:20 〇〇〇〇から入電
・通知、張り紙、保護者への声かけをしているというが徹底ができていないので、
児童センターの保護者の駐車スペース(4台の内2台)と、職員の駐車スペースを
取り換えてほしい。
7/21(水)11:00 駒津から〇〇〇〇にお電話
・保護者の駐車できる台数が変わらないのであれば、館長と前向きな方向で検討する
7/26(月)8:00~9:30 青沼主査・駒津 朝の送迎確認/館長先生と協議
・試験的な形で7/29(木)にやってみることに
7/28(木)16:00~17:30 青沼主査・駒津 現場確認
・夏休みの登録児童が少ないようであれば、夏休み中にもう一回やってみることに
8/2(月)8:50~9:15 〇〇〇〇から駒津にお電話
・夕方だけでなく朝の時間帯、さらに、1日と言わず1週間やってみてほしい
8/2(月)16:00~17:00
・青木島cにて館長、社協、〇〇先生、〇〇先生、こども政策課、青沼主査、駒津で協議
〇館長
・登録児童が少ない夏休み中やってみるが、朝の時間帯は送迎する車が集中するため道路に車が連なることで他の近隣の方に迷惑(騒音等)がかかることや、児童の安全が損なわれること、また、職員用の駐車場に保護者が駐車するとなれば車を擦ってしまうことが予想されるので、夕方のみ試行的にやってみる
8/3(火)9:30~10:30 小田切主幹から〇〇〇〇にお電話
〇小田切主幹
上記のことを伝える
〇〇〇〇〇
・そうは言わずに朝もやってみてほしい
・〇〇〇〇、館長、こども政策課の三者による懇談を行ってほしい
〇小田切主幹
・三者懇談をする機会をもうけたいと思う
8/3(火)12:10~12:20 花立次長から〇〇〇〇にお電話
・三者懇談をする場を調整して設けたいと思う
このような詳細なやりとりまで公開する小泉一真市議。これがほんの一部なのかどうかは定かではありませんが、これではますます不当な要求をする「クレーマー」のような印象を持ってしまいます。
そもそもこのやりとり詳細ってこのように公開しても良いものなのか疑問です。
青木島遊園地への苦情内容
●保護者の駐車場について
・アイドリングしている車に2日間で20台近くを注意
・施設職員が注意しているのを見かけたことが無い
・保護者に注意してもきりがなく、館長に苦情を言うようになった
・一部対応していただいたことには感謝している
・朝の時間も同様にお願いしたい
●館内の音について
・館内放送の音が気になる
・マイク使用の際に気を遣っていただいていることには感謝している
・仕方のないことだが遊戯室で子どもが遊ぶ音も気になる
●青木島遊園地について
・30人ほどの子どもが遊園地で走り回って遊んでいるのがうるさくて耐えられない
・ボール遊びをしたり走り回ったりせずに静かに遊んでほしい
概ね、以上のことです。実際に現場を体験してみないとどの程度のものなのかわかりませんが、18年もの間、ずっと我慢してきたということです。
穏やかに過ごしたかったのかもしれませんね。子どもというよりも、マナーの悪い保護者に頭にきてそのことを訴える延長に子どもの声も気になると訴えたのかもしれません。
これはさすがに廃止で正解。
役所からは説明もなく、マナーのなってない子連れや大人達に急に生活乱されて、18年苦しんでるからね。
移転したらいいと思うよ。#公園廃止 pic.twitter.com/hJcv81T9KB— はんがーさん (@MvGxH0xxsuIVOfw) December 2, 2022
青木島遊園地廃止は借地と管理「クレーマーのせいは嘘」
青木島遊園地廃止の理由の1つが青木島遊園地は「借地公園」であることです。
2004(平成16)年に都市公園法が改正され、借地公園の賃貸の契約期間が終了したときに公園を廃止できることが明確化されました。
青木島遊園地は2004年のこのときに「借地公園」の契約を交わしています。借地である以上、借地料を支払わねばなりません。使用しない公園の借地料を払い続けるのもどうかと思います。いうまでもなく税金です。
そして公園運営は管理が大変であるということも理由のひとつのようです。
公園を管理する「愛護会」が管理を辞退することになり地域住民に委ねられることとなったが様々な理由で管理が難しいという結論にいたった。
長野市議・小泉一真の思惑「クレーマーを追及の道具に」
- 長野市議3期
- 自称スーパー無所属
- 情報公開徹底
- 市民第一主義
- 主著「長野県庁の『不都合な真実』」
- 元長野県庁職員
- 大北森林組合事件で住民監査請求成功
- 3児の父
青木島遊園地問題がここまで大きくなったのはやはり小泉一真市議の精力的な活動が大きいでしょう。
小泉一真市議としてはどうしても青木島遊園地廃止を阻止したかったのでしょう。市議会を追及するための道具として、苦情を申し立てた「クレーマー」を利用したと考えられます。
- 公園に苦情を訴えるクレーマーをクローズアップさせる
- Twitter投稿で内部資料を部分的に小出しで投稿
- 子どもをつかい世論を味方につける
【公園なくさないで】
市民から預ったメッセージ。青木島小学校3年生が書いてくれました。#公園廃止#青木島遊園地廃止反対#子どもの権利 pic.twitter.com/SuzZB9rSf2— 小泉一真:長野市議会議員 (@kazumakoizumi) December 10, 2022
子どもの訴えには人々は弱いです。小泉一真市議の上手なあおりという印象があります。
青木島遊園地廃止問題「いちばんの被害者はクレーマーだった」
小泉一真市議は公園廃止を阻止するべく、市議会を追及するための道具として「たった1軒からのクレームだった」と発信し話題を集め、「上級国民」という単語をつかい煽ったとしか見えないのです。
その結果、クレーマー捜しが加速しついには特定され、誹謗中傷をうけることとなる。
ということは、この問題、いちばんの被害者は市に苦情を訴えた「クレーマー」だったのではないでしょうか。
・家にボールが飛び込んでくる
・庭が荒らされる
・数十〜100台の車が毎日アイドリングしながら迎えに屯する
を18年間受けてきたで、改善要望を入れ続けたら無視された挙句今になって
「ほな潰すで!」
んで老害/上級国民呼ばわりされて叩かれまくって特定されるこいつ前世で何したんだ?
長野市市議会議員の小泉一真議員が、自身のTwitterアカウントにて青木島遊園地廃止について訴えられています。その中で抗議者の属性を明かしたり、ネットスラングといえる上級国民という言葉を用いている点について長野市に対して意見をさせて頂きました。返答があるか分かりませんが。#青木島遊園地 pic.twitter.com/KYWwckOZXu
— 井出 幸矢 (@KOUYAMIZUMORI) December 7, 2022
長野市の青木島遊園地廃止の件は、
・一人の高齢のクレーム
・クレーム男性が国立大名誉教授
という、2点がより感情論的に反対意見が正しいという流れになっていると思う。市議が #上級国民 を使用して煽る始末だ。問題の本質から目を反らす行為だと考える。#青木島遊園地廃止反対 pic.twitter.com/DXb7CfPNmZ— 井出 幸矢 (@KOUYAMIZUMORI) December 7, 2022
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